明けましておめでとうございます。2012年がスタートしました。私は4日から、支部長を務める長野県建築し事務所協会の役員の方々と官庁への挨拶回りと新年祝賀会への出席から仕事初めとなりました。昨年末には、工事中の「寿の家」が無事、上棟しました。また、昨秋から計画を進めていた住宅が2物件、実施設計に入ります。そんな、年頭に当たり新年の決意を考えてみました。昨年の3.11以降、建築設計に携わる者として様々な事を考えさせられました。原発事故や政治、経済の停滞など悪い事ばかりが続き、気持ちが何度もくじけそうになりました。
しかし、私も私の事務所も前へ進まなければどうしようもない事も事実です。
作家、半藤一利さんは3.11を「第2の敗戦」と表現しました。本当は「第3の維新」と思いたかったそうですが政治がリーダーシップを取れなかったため混乱ばかりが目立ってしまい「敗戦」という表現になったそうです。一方、服飾デザイナーの川久保玲さんは「ファッションで前に進む?なんとなくの風潮に危惧し、1番を目指さないと」とポジティブな発言をしています。
私達は今、知らず知らずにネガティブな感覚ばかりが優先してしまう社会に生きています。様々な問題に対して現状を打破しようという意欲よりも、諦めが先行してしまい現状を維持することに汲々としています。地理、歴史学者のジャレド・ダイアモンドさんは社会を存続させる秘訣として「現実的であれ」と解きます。社会問題から目をそらし対策を怠れば社会は崩壊してしまうと。
私は、建築設計に携わる者として建築に関する様々な問題に向き合っていかなければならないと考えています。それは、大きな意味においてはこの国のかたちに関わってくると思います。
私も「建築で前に進む」ことをすることで社会的な役割を果たそうと考えます。
セオドア・ルーズベルトの「今いるところで、今持っているもので、あなたができることをやりなさい」という言葉の持つ意味を充分に噛み締めて今年一年、新たな「建築」を模索していきたいと思います。